なぜ多忙を極めるトップビジネスマンや資産家たちは、莫大な対価を支払ってまでこの閉ざされたフロアに通うのか。その理由は、単なる美酒や女性との戯れではない。
そこにあるのは「利害関係のない絶対的な承認空間」だ。日常において重い経営判断や莫大なリスクを背負い続ける富裕層にとって、素性を知られすぎず、かつ洗練された対応で自らを無条件に受け入れてくれる空間は、一種のオアシスとして機能している。さらに、隣のテーブルに座る同等のステータスを持つVIPたちとの偶発的な出会いが、新たなビジネスの火種を生むこともある。
不透明な経済情勢が続くなかでも、六本木の地下では巨額の資金が絶え間なく循環し、美と富の取引が行われている。会員制ラウンジという閉鎖空間は、現代日本における格差、孤独、承認欲求、そして生命力あふれる資本主義のダイナミズムを、もっとも純粋な形で濃縮した鏡景なのだ。 (出典: 六本木 会員 制 ラウンジ(Yahoo!ニュース))