前山田健一が日本の音楽シーンに決定的な足跡を残した最大の契機は、アイドルグループ「ももいろクローバー(現・ももいろクローバーZ)」への楽曲提供です。彼女たちの出世作であり、今やアイドルの金字塔となった『行くぜっ!怪盗少女』を手掛けたことで、その名は音楽業界全体に轟きました。
同曲で見せたジェットコースターのような展開と劇的なセリフパートの導入は、その後のアイドルソングの構造を根底から変革しました。続いて提供した『走れ!』『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』なども国民的人気曲となり、彼女たちをスタジアム級のトップランナーへ押し上げる原動力となったのです。
彼の活動領域はアイドルだけに留まりません。でんぱ組.incや私立恵比寿中学といった個性派グループのプロデュースをはじめ、アニメ『日常』『ポケットモンスター』『遊☆戯☆王』シリーズのテーマソング、さらにはジャニーズ(現SMILE-UP.)所属グループやAKB48グループへの楽曲提供など、手がけた楽曲は膨大な数にのぼります。ジャンルを越境してキラーチューンを連発するその手腕は、カルチャーシーンに不可欠な存在であり続けています。