難関を突破して入学を果たした児童には、原則として全員に慶應義塾大学への進学ルートが開かれる。中学・高校・大学受験というペーパーテストの激争から解放され、初等部・幼稚舎から大学卒業までの16年間を一貫教育の環境で過ごすメリットは計り知れない。
受験勉強に追われない時間は、スポーツや芸術、学術研究など、自らが真に情熱を注げる分野への徹底的な没頭を可能にする。幼少期から多様な才能に囲まれ、互いを認め合いながら切磋琢磨する環境は、強固な人脈と一生涯の自己肯定感を育む土壌となる。
しかし、この一本道は単なる安泰のチケットではない。敷かれたレールに甘んじることなく、自由の中でいかに自己を律し、社会を先導する気概を持ち続けられるか。16年間の価値を真に活かせるかどうかは、入学後の家庭と本人の姿勢にかかっている。