早朝4時半。まだ静まり返るバンコク郊外のジムに、バンテージを巻く拳の音が響く。本紙の独占取材班が密着した青木大輔の日常は、まさに修羅の道そのものだった。気温35度を超える猛暑の中、1日6時間に及ぶ猛特訓。現地タイ人のトップランカーたちと容赦のない実戦スパーリングを重ね、肉体の限界を幾度となく超えていく。
「タイに渡った当初は、組相撲(クラップコッパー)の技術差に打ちのめされました」と彼は静かに語る。しかし、試合の裏側にあったのは決して諦めない執念だった。スタミナが枯渇し息が上がっても、一歩も引かずに前へ出続けるメンタル。相手のプレッシャーをいなし、狙い澄ましたカウンターを叩き込む異次元の強さは、この過酷な密着取材で見せた血と汗の結晶に他ならない。