近年、YouTubeなどの動画プラットフォームでは、ボロボロに錆びた包丁を鏡面のように磨き上げる動画が数千万回再生を記録するなど、世界的な研ぎブームが巻き起こっている。映像を通じて視覚的に研ぎのフォームを学べる環境は、刃物文化の裾野を大きく広げた。
しかし、動画を見るだけでは掴みにくいのが「加圧力のコントロール」と「砥石の平面維持(面直し)」だ。初心者にありがちな失敗は、早く研ごうとして上から力任せに押さえつけること。これにより刃先が波打ち、砥石の中央ばかりが窪んでしまう。砥石が凹んだ状態では、いくら角度を固定しても正確な刃付けは不可能だ。専用の面直し砥石を使い、常に平らなコンディションを保つことこそが上達への最短ルートである。