深夜2時、岐阜羽島ICからほど近い幹線道路を救急車が疾走する。車内で救急隊員が操作する端末からは、患者の心電図やバイタルサイン、搬送車内の高精細映像がリアルタイムで病院へ飛んでいた。
画面を見つめる医師の指示は簡潔だ。「初動準備完了、3分後に受け入れる」。かつてのように電話で症状をやり取りし、受入の可否を長々と協議していた時間は、もはや過去の遺物となった。情報が先回りすることで、患者が到着した瞬間に管を繋ぎ、検査を開始できる。1分1秒を争う脳血管障害や心筋梗塞の現場において、このタイムラグの削減が生死を分ける。「迷う前に動く。そのための情報共有だ」と現場のER医師は力強く語る。