ここで、ファンの間で長年愛され、時に激しいツッコミの対象となってきたプッチ神父目的とネットの反応に光を当ててみます。特に有名なのが、SNSやネット掲示板で語り草となっている「神父、実は14の言葉を覚えていなかった説」です。
原作第6部において、緑色の赤ん坊と融合しようとする緊迫した局面で、プッチ神父はポケットからDIOのメモを取り出し、「紙を見ながらブツブツと唱える」というあまりにも生々しい姿を見せています。命がけの死闘の最中にカンペを確認するそのシュールな絵面に対し、読者からは長年にわたり愛嬌混じりの反響が寄せられてきました。
「あんなにDIO様DIO様言ってたのに丸暗記してないのか」「大事なパスワードを付箋に書いてPCに貼るタイプの上司」といったユーモラスなネットミームが定着する一方で、熱心な考察勢からは極めて鋭い実態分析がなされています。
「一文字でも間違えれば魂が弾き飛ばされる危険性があったからこそ、神父は完璧を期してメモを凝視したのではないか」という現場心理の分析です。神父は冷静沈着を装いながらも、DIOのノートを承太郎に燃やされた過去があり、承太郎の記憶から抽出したわずかな情報を絶対にミスできないプレッシャーに晒されていました。記憶を過信せず、物質化されたメモという確証にすがる神父の姿は、彼が神ではなく「迷いと弱さを抱えた一人の人間」であることを図らずも証明する名シーンとして評価されています。