プロジェクトブルービームを論じる上で見落としてはならない重要な盲点が、「他の陰謀論との無制限なハイブリッド化」です。1990年代にモナスト氏が提唱した当初は、アラスカの高周波活性オーロラ調査プログラム(HAARP)や人工地震説との結びつきは副次的なものでした。
しかし世紀を跨ぐ過程で、世界各地で甚大な被害を出した自然災害(スマトラ島沖地震、東日本大震災、能登半島地震、トルコ・シリア地震など)が発生するたび、陰謀論コミュニティでは「第1段階の地震兵器実験が作動した」とする言説が追加・接ぎ木されてきました。
「人工地震で人々のパニックを引き起こし、直後に救世主ホログラムを降臨させる手はずだ」という言説は、一人の人間が作った枠組みを後世の信奉者が都合よくツギハギして補強した結果生まれた産物です。
地質学者たちによる膨大な観測データによれば、大地震の発生直前・直後には岩石の破壊に伴う圧電効果によって局所的な発光現象(発光雲や地表の閃光)が観測されるケースがあります。これを「天からの照射兵器」や「地下実験の漏れ光」と結びつけるのは、人間の自己防衛本能が引き起こす「目的論的思考(あらゆる出来事には黒幕による意図があると思い込む心理)」の典型例と言えます。