長年、切った後のごぼうは「酢水や水に浸してアクを抜く」のが鉄則とされてきた。しかし、フードサイエンスの知見が浸透した現在、この工程が見直されている。白く仕上がる美しさと引き換えに、ごぼう特有の豊かな風味やクロロゲン酸をはじめとするポリフェノールが水に溶け出してしまうからだ。
健康志向が高まる2026年のキッチンでは、切り立てをそのまま鍋やフライパンへ投入するスタイルが支持を集める。変色が気になる場合でも、切ってすぐに油で炒めることで酸化を防ぎ、旨味と栄養を閉じ込めることができる。ほんの少しの手順変更が、劇的な味の違いを生むのだ。