かつてのプラザ緑風に対する口コミや評判を振り返ると、その最大の特徴は「原生林に湧き出る多彩な自家源泉」と「秘境とは思えない充実した設備」のギャップにありました。
館内には複数の泉質を楽しめる大浴場が設けられ、ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・塩化物泉など、肌触りの良い濁り湯や炭酸を含んだ新鮮な湯が掛け流されていました。当時の宿泊料金は、1泊2食付きで1名あたりおよそ8,500円〜13,000円前後と非常にリーズナブルに設定されており、家族連れから湯治客、トムラウシ山方面への登山者まで幅広い層から高い評価を獲得していました。
当時の利用者が残した手記や旅行記には、次のような生々しい実感が綴られています。
「山道を延々と進んだ先にあるとは思えない立派な鉄筋コンクリート造の建物。露天風呂から見上げるシイシカリベツ川の渓谷美と、湯口から絶え間なく注がれる炭酸泉の心地よさは、道内でも屈指の贅沢だった。」
一方で、ネット上の反応や宿泊者の声の中には、「携帯電話の電波が届かない」「市街地から遠く夜道が険しい」「冬場の館内移動が冷える」といった秘境特有の不便さを指摘する声も散見されました。しかし、それこそが現代社会の喧騒を離れるための価値として受け入れられていた時代でもありました。