スーパーやコンビニのスナック菓子コーナーで「今だけ10%増量」「大盛り仕様」といったポップを目にする機会が増加しています。これまでの数年間、消費者はポテトチップスの値上げの現在に至るプロセスの中で、内容量が60gから55g、あるいは50gへと段階的に削られる「実質値上げ」を幾度となく経験してきました。
そうした逆風のなかでポテトチップスが実質値下げされた経緯や増量に踏み切る背景には、複合的な経済要因と販売戦略が存在します。最大の要因は、消費者の「値上げ疲れ」に対するメーカー側の強烈な危機感です。度重なる価格改定によってスナック菓子の買い控えやプライベートブランド(PB)への流出が進んだ結果、ナショナルブランド各社は「手に取ってもらうための強烈な動機づけ」を必要としていました。
加えて、主原料であるじゃがいも収穫量とポテチ価格のバランスが一時的に安定を取り戻した点も見逃せません。過去に発生した北海道産バレイショの不作や物流の混乱が落ち着きを見せたタイミングを捉え、メーカー各社は価格を据え置いたまま内容量を増やす施策を戦略的に打ち出しています。