「ポケットがない服」はなぜ多い?女性服の歴史と業界の裏側【2026】について知っておくべき 理由を分かりやすく解説いたします。

購入者をしばしば悩ませるのが、ポケットのフラップ(フタ)やステッチだけが存在するフェイクポケットの存在です。「使えないなら最初から付けないでほしい」と感じる消費者も少なくありません。

フェイクポケットが多用される最大の理由は、視覚的なスタイルアップ効果とコストカットの両立にあります。腰回りや胸元にポケットの水平ラインが入ることで、視線が上がり脚長効果やウエストの引き締め効果が得られます。しかし、実際に機能する袋布を取り付けると前述の通り製造コストが増え、生地の重みでラインが崩れるため、「見た目のデザイン性だけを残し、中身をくり抜く」という妥協案が採用されています。

なお、テーラードジャケットやコートに見られるポケットの中には、フェイクではなく型崩れ防止の「しつけ糸」で仮止めされているだけのケースも多く存在します。手で触れて中に袋布の感触がある場合は、リッパーや細いハサミで慎重に糸をほどけば、正規のポケットとして使用可能です。