SNSやネット掲示板に投稿されたピースオブケイクネットの反応をリサーチすると、単なる賞賛を超えた切実な告白が溢れています。「20代前半のときに観て胃がちぎれそうになった」「今見返すと、志乃のバカさ加減も京志郎のずるさも全部理解できて泣けてくる」といった声が代表的です。
観る者の胸を最もざわつかせるのは、志乃が新しい恋を始めたにもかかわらず、京志郎の同棲相手・あかり(光宗薫)の存在に怯え、猜疑心から自爆していくプロセスです。「信じたいのに信じられない」「自分だけを特別扱いしてほしい」と焦るあまり、重たい言動を繰り返して関係を自ら破綻させてしまう行動パターンには、ネット上でも「完全に過去の私」「見ているだけで古傷が疼く」といった悲鳴に近いコメントが殺到しています。
また、松坂桃李演じるオカマバーの天野が放つ「あんたがやってるのは恋じゃない、ただの寂しさの埋め合わせよ」という鋭利なセリフは、ネット上で「全恋愛難民に刺さる名言」として定期的に引用されています。甘やかさず、かといって見捨てない友人たちの存在が、傷ついた志乃と読者の双方にとってのセーフティネットとして機能している点も、本作の特異な美点です。