中坊氏が国民的な知名度と絶大な支持を得た最大の舞台が、1990年代後半の住専問題(住宅金融専門会社破綻問題)でした。バブル崩壊によって天文学的な不良債権が発生し、巨額の公的資金(税金)が投入されることに対して国民の怒りが沸騰する中、政府は債権回収の責任者として中坊氏を抜擢します。
1996年、中坊氏は住宅金融債権管理機構の初代社長に就任。1999年には破綻金融機関の債権を引き継ぐ整理回収機構(RCC)の初代社長へスライド就任しました。中坊氏が掲げたスローガンは「国民の血税を1円たりとも無駄にしない」という苛烈な使命感でした。
悪質な借り逃げを図る不動産ブローカーや暴力団関係者に対し、財産差し押さえや詐害行為取消請求を果敢に連発。テレビカメラの前で厳しい表情を崩さず、不正を糾弾する姿は、池波正太郎の時代小説の主人公になぞらえて「平成の鬼平」と称賛され、連日のようにメディアを席巻しました。