片桐はいりがNHKの朝ドラに出演するたび、SNSや視聴者の間で爆発的な話題となるのはなぜか。その秘密は、計算し尽くされた「引き算の演技」と「無言の間(ま)」にある。大げさなジェスチャーや派手なセリフ回しに頼るのではなく、ただそこに立ち、カメラを見つめる視線ひとつでキャラクターの背景や哀愁まで表現してしまう。
劇団本多劇場でのアルバイト経験を経て芸能界へ足を踏み入れた彼女は、舞台で培った空間把握能力に秀でている。画面のどこに映り込み、どう動けば主役を引き立てつつ己の存在を刻めるかを完璧に計算しているのだ。この絶妙なポジショニングこそが、彼女が朝ドラで魅せる圧倒的存在感の真の理由と言える。