Q1:片山杜秀氏の著作を初めて読む場合、どの本から入るのがおすすめですか?
A1:日本の近現代史に関心がある方なら、新書で手軽に読めて議論の切れ味が鋭い『近代日本の右翼思想』(講談社現代新書)や『未完のファシズム』(新潮選書)が最適です。カルチャーや音楽から入りたい方には、映画『ゴジラ』の音楽を通じて戦後精神史を紐解く『ゴジラと日の丸』(文春新書)が極めてとっつきやすく、氏の真骨頂を味わえます。
Q2:NHK-FMの『クラシックの迷宮』を聴き逃してしまった場合、アーカイブはありますか?
A2:NHKの公式配信サービス「NHKラジオ らじる★らじる」の「聞き逃し配信」機能を利用すれば、放送終了後から1週間のあいだスマートフォンやPCでいつでも無料で聴取可能です。また、番組のエッセンスを書籍化した『クラシック迷宮への招待』(アルテスパブリッシング)でも、氏の語りのエッセンスを書字で追体験できます。
Q3:政治思想史の研究とクラシック音楽評論は、どのように繋がっているのですか?
A3:片山氏自身が繰り返し述べているように、音楽は決して社会から隔絶された純粋な芸術ではなく、「その時代の人々が何を恐れ、何を信じ、どう生きたか」という精神の無意識がもっとも色濃く反映されるメディアです。近代日本の交響曲を聴くことは、福沢諭吉や北一輝の書物を読むことと根底で通底しており、両者を往還することで初めて近代という怪物の実体が浮き彫りになると指摘されています。