銀杏を美味しく安全に楽しむ上で、絶対に軽視してはならないのが「銀杏中毒(メチルピリドキシン中毒)」のリスクです。日本中毒情報センター等の公的機関からも定期的に注意喚起がなされています。
銀杏には、ビタミンB6の構造と酷似した神経毒性物質「4'-メトキシピリドキシン(MPN)」が含まれています。これを多量に摂取すると体内のビタミンB6の働きが阻害され、アミノ酸代謝異常から中枢神経系が興奮状態となり、嘔吐、めまい、頻脈、重篤な場合には痙攣(けいれん)発作を引き起こします。
熱に強い物質であるため、加熱調理しても毒性は分解されません。安全に楽しむための目安摂取量を厳守することが大切です。
- 成人(健康な大人):1日あたり10〜20粒程度を目安とする。
- 子ども(5〜10歳前後):解毒能力が未発達なため、多くても1〜3粒程度にとどめる。
- 幼児(5歳未満・乳幼児):重症化リスクが極めて高いため、絶対に与えない。
万が一、銀杏を多量に食べた後に痙攣や激しい嘔吐などの異変が現れた場合は、直ちに医療機関を受診し、「銀杏を何粒食べたか」を医師に伝えてください。解毒措置としてビタミンB6(ピリドキシン)の投与が行われます。