兄弟間で生じるトラブルの根底には、幼い頃に植え付けられた承認欲求の飢餓感と兄弟格差が横たわっています。同じ親から生まれ、同じ環境で育ったはずなのに、学歴や年収、家庭環境に大きな差がつくと、心理的な歪みが表面化します。
弟が兄や姉に対して激しいコンプレックスを抱いている場合、劣等感を隠すために攻撃的な態度を取ったり、逆に過度に見下すような言動を取ったりすることがあります。一方で、親に優遇されてきた弟が自立できずにいる姿を見て、兄や姉が「なぜ自分がこんなに苦労しているのに、弟ばかりが守られるのか」と強い不条理感を抱くことも珍しくありません。
お互いが精神的に自立した個別の人間として向き合えない限り、家族という閉ざされた空間での対等な対話は極めて困難です。