パゾリーニ怪死の真相と傑作選!ソドムの市・テオレマに見る異才の魂

パゾリーニ怪死の真相と傑作選!ソドムの市・テオレマに見る異才の魂

パゾリーニ怪死の真相と傑作選!ソドムの市・テオレマに見る異才の魂を徹底追究! 読者が気になる 重要ポイントを分かりやすく展開します。

映画監督としてのパゾリーニは、観客の倫理観や宗教観を揺さぶる傑作を次々と世に放ちました。中でも世界中に議論を巻き起こした代表作は、今なお色褪せない鮮烈さを放っています。

キリスト教を独自の視点で描いた『奇跡の丘』(1964年)は、無神論のマルクス主義者でありながら『マタイによる福音書』を一節も変えずに映画化した奇跡的な作品です。貧しい農民や素朴な大衆をそのまま聖書の登場人物として配置し、ヴェネツィア国際映画祭で審査員特別賞を受賞。バチカン関係者からも絶賛されるなど、神聖さと民衆のエネルギーを融合させた金字塔となりました。

一方、ブルジョワジーの欺瞞を鮮やかに解体したのが『テオレマ』(1968年)です。ある富裕層の邸宅に現れた謎の美青年(テレンス・スタンプ)が、家政婦、息子、母、娘、そして父親の全員を魅了して性的に結ばれ、去っていく。彼が去った後、家族それぞれが自己のアイデンティティを崩壊させ、狂気や覚醒に至る寓話的なプロットは、神あるいは絶対的な他者と遭遇した人間の無力さを容赦なく暴き出しました。

民衆の奔放な性と生命力を肯定した『生の三部作』(『デカメロン』『カンタベリー物語』『アラビアンナイト』)を経て、遺作となったのが映画史上最も物議を醸した『ソドムの市(サロ、またはソドムの120日)』(1975年)です。マルキ・ド・サドの原作を第二次大戦末期のファシズム傀儡政権「サロ共和国」に置き換え、支配層の権力者たちが誘拐した少年少女に加える凄惨な虐待と拷問を冷徹に描写。単なるショッキングな描写にとどまらず、権力や消費社会が人間の肉体そのものを単なる「消費物」に変えていく狂気を極限まで告発した、命がけの文明批評でした。

山田 真由
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山田 真由

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