ビジネスの現場では、ルール通りに処理しようとしても予期せぬ落とし穴に直面するビジネスパーソンが後を絶ちません。SNSやオフィス街の経理担当者へのヒアリングから浮き彫りになった、リアルなトラブル事例を検証します。
大手IT企業に勤務する営業職男性の手記では、締め切り直前の焦燥が次のように綴られています。「月末の最終営業日、深夜1時過ぎに経費精算システムへアップロードしようとしたら、パスモの会員サイトが夜間メンテナンス中で入れなかった。翌朝は朝イチで直行直帰の商談があり、提出期限を過ぎて経理から始末書レベルの警告を受けた」。深夜0:50から5:00の利用停止時間を知らないことによる締め切り遅延は、毎月恒例のトラブルとなっています。
また、PASMO利用履歴の印字方法をめぐる混乱も根深く残っています。「普段スマホを使っているのだから、駅の自動券売機に挿入して紙の明細を出せばいい」と考えたユーザーが、駅の改札前で立ち往生するケースです。従来のカード型PASMOであれば一般的な券売機に投入して直近20件や100件の履歴印字が可能でしたが、スマートフォンを物理的に差し込むことはできません。現在、一部の駅に設置されているトレイ式の新型券売機であればスマートフォンの履歴印字に対応しているものの、設置駅は主要ターミナルに限られており、駅頭での即時印字に頼るのは極めてリスクが高い行動です。
さらにモバイルPASMO領収書の再発行に関する誤解も散見されます。会員メニューサイト上からは過去12カ月以内であれば何度でもPDFの再表示・再保存が可能ですが、2回目以降の出力時には「再発行」の文字が印字される仕様となっています。二重精算を警戒する一部の厳格な経理担当者からは「なぜ再発行分なのか、原本はどうしたのか」と理由書を求められるケースも報告されています。