パレットクラブスクールの歩みを語る上で欠かせないのが、1997年の開校時に集った圧倒的な設立メンバーの存在です。「OSAMU GOODS」で日本のポップカルチャーを塗り替えた原田治、独自の脱力感と洗練された線で一時代を築いた安西水丸、パステル画のパイオニアであるペーター佐藤、そして伝説的雑誌『平凡パンチ』などのエディトリアルデザインを手がけた新谷雅弘。この4人の盟友関係から教室は生まれました。
彼らが目指したのは、従来の美術大学や専門学校のような「型にはまった技術指導」ではありませんでした。即戦力のプロを育てるため、講師には第一線で活躍するイラストレーターだけでなく、講談社やマガジンハウスなどの現役編集者、祖父江慎氏や寄藤文平氏といったトップアートディレクターが名を連ねました。
「絵が上手いだけでは仕事にならない」「発注者の意図をどう読み解き、個性を乗せるか」という、業界の最前線で求められる実践的な視座を叩き込む場として機能し、日本の商業イラストレーションの水準そのものを押し上げる役割を果たしたのです。