アセテートの太ぶちフレームと並んで、坂本龍一がプライベートや繊細な音響制作の場で支持したのが、デンマークのブランド「リンドバーグ(LINDBERG)」に代表される超軽量チタンフレームだ。
ネジを一切使用しない特許構造と、針金のように細いリム。掛けていることすら忘れるような機能性は、長時間のスタジオワークや譜面への没頭を支えた。
「物」としての主張を最小限に抑え、視界と音に没入するための道具。派手なアセテートフレームが彼の「外向きの美学」であったとするなら、ミニマルなチタンフレームは「内省のための道具」であったといえる。