「静音スイッチ搭載モデルを購入したのに、思ったより音が響く」と感じる場合、スイッチ単体ではなくキーボード全体や作業環境に原因が潜んでいます。メカニカルキーボードが静音仕様でもうるさく感じる主な理由は以下の3点です。
第一に、剛性の高いスチールプレートやプラスチック筐体の内部で音が反響する「内部空洞反響音」。第二に、スペースキーやShiftキーなど大型キーに搭載された金属製パーツがカタカタと鳴る「スタビライザーの遊び」。そして第三に、薄いデスク天板に振動が直接伝わって起こる「共鳴音」です。
これらを手軽に解消する手段として、静音化リング(Oリング)の装着が挙げられます。キーキャップの軸受にシリコンゴム製のリングをはめ込むことで、底打ち時の衝突を物理的に防ぎ、ストロークをわずかに短縮して騒音を抑制します。
さらに一段上の静粛性と極上の滑らかさを求める上級者の間では、メカニカルキーボードの静音ルブ(潤滑油塗布)改造が定番化しています。キースイッチを分解して高性能グリス(Krytox GPL 205g0など)を薄く塗布し、ケース内部にPORONフォームや吸音シートを敷き詰めることで、耳障りな高音ノイズを極限まで排除した重厚で静かな打鍵感を実現できます。