国際的な混同トラブルは、ジョークの枠を超えて実生活でも数多く発生しています。オーストリアの首都ウィーンの旧市街や国際空港のお土産物店に足を運ぶと、カンガルーの標識に禁止マーク(赤い斜線)が描かれた「No Kangaroos in Austria(オーストリアにカンガルーはいません)」と書かれたTシャツやマグカップ、ステッカーが山積みにされ、観光客の人気を集めています。
オーストリアにカンガルーはいない理由は単純明快で、オーストリアはヨーロッパ中部の温帯・高山気候に属し、カンガルーが生息するオセアニアの生態系とは地理的に完全に隔絶されているためです。カンガルーやコアラといった有袋類が野生で生息しているのは、南半球のオーストラリア大陸です。
しかし、海外の旅行予約現場では信じがたい誤認トラブルが定期的に発生しています。国際航空運送協会(IATA)のデータや旅行業界の報道によると、旅行代理店の入力ミスや利用者の勘違いにより、オーストラリア(シドニーやメルボルン)へ向かうはずの旅行者がオーストリア(ウィーン)行きの航空券を購入・搭乗してしまったり、その逆の事例が過去に複数回ニュースとして報じられました。
また、国際会議やスポーツの国際大会でも、両国の国旗や代表団の名札を取り違えるインシデントが歴史上幾度となく発生しており、現地の人々にとっては「もはや笑い飛ばすしかない定番の持ちネタ」として定着しています。