日本のバードウォッチング文化には、鳥の声を人間の言葉に当てはめて覚える「聞きなし」という風雅な伝統があります。オオルリのさえずりにも有名な聞きなしが伝わっており、古くは「オオルリの親、コオルリの親、焼酎一杯ぐびーぐびー(呑め呑め)」や「ピーツキ、ピーツキ、ジジッ」といったユニークなフレーズで親しまれてきました。
また、野鳥の声を理解する上で知っておきたいのが「さえずり(Song)」と「地鳴き(Call)」の違いです。
春から初夏にかけて響く華やかな歌声は繁殖のための「さえずり」ですが、危険を感じた際や仲間同士の連絡時には「地鳴き」を使います。オオルリの地鳴きは「クッ、クッ」あるいは「タッ、タッ」という硬い小石を打ち合わせたような短い音で、さえずりの華麗さとは打って変わって非常に控えめです。渓流沿いを歩いていて頭上から乾いた小石の音が聞こえたら、近くにオオルリが潜んで警戒しているサインです。