車を運転する人間は誰しも、自らの都合の良いように状況を解釈する「認知バイアス(正常性バイアス)」を抱えています。速度超過の自覚があるときに何らかの光を感じると、過剰な罪悪感と恐怖から「赤く光った気がする」と記憶が変容することもあれば、逆に明らかに発光を目撃したにもかかわらず「あれは街灯の反射だ」と否認しようとする心理的防衛機制が働きます。
交通心理学の観点から言えば、光芒の残像に怯えながら過ごす数週間は、ドライバーの集中力を著しく削ぎ、二次的な脇見事故や追突事故を誘発する重大なリスク要因となります。「光ったかどうか」という過去の事象に神経をすり減らすのではなく、自車の速度管理に対する警鐘として受け止め、ドライブレコーダーの常時録画映像を確認するなどの客観的な検証を行うことが賢明です。
もし最新のドライブレコーダーに鮮明な閃光が記録されていたならば、逃げ隠れすることなく警察からの出頭要請に従う心の準備を整えるべきです。無謀な高速度運転がもたらす社会的信用の失墜と重大事故の惨禍を思えば、オービスによる検挙は「最悪の事態(人身事故)の手前で強制停止させられた最後の安全装置」と捉え直す姿勢が求められます。