侑輝大弥は2016年、宝塚歌劇団第102期生として星組公演『こうもり/THE ENTERTAINER!』で初舞台を踏みました。同期には元トップ娘役の舞空瞳や潤花、各組で主要な位置を占める彩海せら、天飛華音、風色日向らが揃う非常に競争率の高い世代です。
花組配属後のターニングポイントとなったのが、2026年の『巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜』新人公演での初主演です。当時トップスターを務めていた柚香光の役である天才ピアニスト、フランツ・リスト役に抜擢されました。
当時の公演プログラムや劇団専門誌のインタビューにおいて、侑輝大弥は「役の魂に寄り添い、内面からあふれ出る苦悩や愛を表現したい」と熱い意気込みを語っていました。本番の舞台では、華麗なピアノ演奏のマイムや情熱的な立ち居振る舞いを見事に昇華させ、新人公演の長としての重責を全う。劇評やファンの間でも「圧倒的なセンターの輝きがある」「柚香光の持つ独特の美学を受け継ぎつつ、自身の強い個性を打ち出した」と極めて高い評価を獲得しました。
これに先駆けて上演された『元禄バロックロック』東京新人公演でのクラノスケ役(本役:永久輝せあ)をはじめ、役幅を着実に広げてきたプロセスが、初主演という大きな成果へと結実した瞬間でした。