AIが人々の好みを分析し、最適なコンテンツをリコメンドする時代。しかし、お笑いにおいて「次に誰が売れるか」を予測することは、データだけでは不可能だ。なぜなら、笑いは「裏切り」と「違和感」から生まれるからである。数値化できない魅力を嗅ぎ分ける能力において、彼女の右に出る者はいない。
彼女が評価する芸人は、往々にして最初は誰にも理解されない奇天烈なスタイルを持っていることが多い。しかし、その違和感こそが、数年後に大きなトレンドとなる。アルゴリズムが弾き出してしまうような「ノイズ」をすくい上げ、磨きをかけて世に送り出す。この執念とも言える姿勢が、日本のコメディシーンの多様性を守っている。