とろりとした黄身が魅力的な半熟卵ですが、お弁当に入れるのは原則としてNGです。その最大の理由は、鶏卵に潜む代表的な病原菌「サルモネラ菌」による食中毒リスクにあります。
サルモネラ菌は熱に弱く、食品の中心温度が75℃以上で1分間以上加熱されると死滅します。しかし、黄身が半熟や半生の状態では中心温度が十分に達しておらず、菌が生存している可能性を排除できません。朝作ってから昼に食べるまでの数時間、お弁当箱の中が菌の増殖に適した温度帯(20℃〜40℃)に置かれると、わずかに残った菌が爆発的に増えてしまいます。
サルモネラ食中毒を発症すると、激しい腹痛や下痢、高熱、嘔吐などの重い症状に見舞われます。体力のある大人だけでなく、子どもやお年寄りが口にするお弁当では、わずかな油断が重大な事故につながりかねません。持ち歩きを前提とするお弁当には、黄身の中心まで完全に火を通す衛生管理が不可欠です。