「ニューハーフ」「トランスジェンダー」「オネエ」「女装」は、混同されやすい言葉ですが、それぞれの定義や使われる文脈は明確に異なります。混乱を避けるためには、「身体の性」「性自認(心の性)」「表現・キャラクター」の軸で整理することが不可欠です。
まず、国際的な人権基準や医療で用いられるトランスジェンダーは、出生時に割り当てられた戸籍上の性別と自身の性自認が一致しない人の総称です。このうち、男性として生まれ女性として生きる人をMTF(Male to Female)または「トランス女性」と呼びます。これは個人のアイデンティティそのものを指す言葉です。
これに対し、ニューハーフは身体的男性として生まれながら女性の容姿や立ち振る舞いで生きる人を指す俗称・ステージネーム的な色合いが強く、水商売やショービジネスと密接に結びついて発展しました。一方のオネエは、いわゆる「オネエ言葉」を使うタレント全般を指すバラエティ用語であり、当事者の性自認が男性(同性愛者の男性など)であるケースも多々あります。また、女装(クロスドレッサー)は男性としての自認を保ったまま女性の服を着る趣味・表現行為を指すため、性自認が女性であるトランスジェンダーとは本質的に異なります。