伝統的なスポーツチームでは、キャプテンが「命令」することでチームが動くことが多い。しかし、かほのスタイルは真逆だ。彼女は「なぜそれが必要なのか」を丁寧に説明する。例えば、厳しい走り込みメニューを課す際も、「これは試合の終盤で勝つための投資だ」と、目的を共有する。
このアプローチは、女子バスケ部のメンバーに深い納得感を与えた。ある2年生の選手はこう振り返る。「最初は『また走るのか』と思ったけど、かほ先輩の話を聞いて、意味がわかった。それからは自分から進んで走るようになった」。
さらに、かほは「個」を尊重する。チームスポーツでありながら、個人の特性を殺さない。シュートが得意な選手にはシュート練習を、ディフェンスが得意な選手には守備の戦術を、それぞれ重点的に任せる。この「役割の明確化」が、チーム全体のパフォーマンスを底上げした。
練習メニューに見る「かほ流」哲学
女子バスケ部の練習は、かほが中心となって設計される。彼女の練習メニューには、いくつかの特徴がある。
- 実戦重視のシミュレーション:単なる反復練習ではなく、試合の状況を想定したドリルを多く取り入れる。
- フィードバックの即時性:プレーの直後に、かほが具体的なアドバイスを送る。待ち時間を極力減らす。
- 休憩の質:ただ休むのではなく、その間に戦術の確認やメンタルリセットの時間を設ける。
これらの要素が組み合わさることで、練習の密度が格段に上がった。女子バスケ部の顧問教師も「かほがキャプテンになってから、練習の質が明らかに変わった」と認めている。