本大会の最大の醍醐味であり、同時に最大の難しさでもあるのが「コント対漫才」という異種格闘技戦の構造だ。ピン芸人が一人で演じる濃密なコントと、コンビがマイク一本で繰り広げるしゃべくり漫才。演出や小道具をフルに活用できるコントが世界観で引き込む一方で、漫才は即効性のあるワードセンスと掛け合いのスピード感で瞬時に爆笑をかっさらう。
吉本興業をはじめとする各事務所の育成システムの変化も、この対立軸をより深いものにしている。近年では、コント師が漫才の構成力を取り入れたり、漫才師がコント的な演技力を取り入れたりと、境界線はますます曖昧になってきた。この「何でもあり」の混沌とした土壌こそが、日本のお笑いシーンに新たな化学反応を生み出す原動力となっている。