童守小学校5年3組の担任として、命がけで生徒を守る妖怪退治のプロフェッショナル、鵺野鳴介。しかし、彼がなぜ「鬼の手」を持つに至ったのかという原点は、恩師である美奈子先生の存在抜きには語れない。幼少期の鳴介は、自らの内に潜む強い霊力のせいで周囲から孤立し、悪霊に狙われる孤独な少年だった。そんな彼を温かく包み込み、霊能力との正しい向き合い方を教えた唯一の理解者こそが美奈子先生であった。
だが、悲劇は突如として訪れる。最強最悪の妖怪である覇鬼が鳴介に襲いかかった際、美奈子先生は自らの命を投げ打って鳴介を護ろうとした。自らの肉体を代償にし、巨大な邪気を持つ覇鬼を自身の魂とともに鳴介の左手の中へと封じ込めたのだ。鵺野鳴介の左手に嵌められた黒い手袋。それは単なる格好つけの装飾ではなく、愛する恩師の魂と恐ろしい悪魔がせめぎ合う「封印の檻」そのものだったのである。