キュアゴリラという特異な存在を理解する上で欠かせないのが、生みの親であるFUJIWARAの原西孝幸氏の圧倒的な「プリキュア愛」です。原西氏は愛娘と一緒に番組を視聴し始めたことをきっかけに作品の魅力へ深く没入し、テレビ朝日系『アメトーーク!』をはじめとするバラエティ番組で、全キャラクターの変身ダンスを完璧に踊りこなす特技を披露して大きな話題を呼びました。
その溢れる作品愛の中から、原西氏自身のギャグセンスと融合して生まれたオリジナル名乗りが「キュアゴリラ」でした。当初はお笑い番組内の持ちネタとして消費されていたこのフレーズが、2012年5月27日放送の『スマイルプリキュア!』第17話「FUJIWARAがやって来た!?」において、奇跡の公式逆輸入を果たします。
作中では、お笑いコンビ「FUJIWARA」が本人役のゲスト声優として劇中に登場。商店街のお笑いコンテストのゲストとして招かれた二人が、敵幹部アカオーニの召喚した怪物「アカンベエ」の襲撃に巻き込まれる展開が描かれました。絶体絶命の危機に瀕した際、星空みゆき(キュアハッピー)たちの眼前で原西氏が放ったのが、あの語り継がれる変身シーンでした。
キレ味鋭いステップと独特のタメを効かせたポージングを繰り出しながら名乗りを上げるものの、光に包まれることも衣装が変わることもなく、相方の藤本敏史氏から「変身できてへんやないか!」と鋭いツッコミを浴びる――。この一連のシークエンスは、日曜朝の茶の間とアニメファンに凄まじいインパクトを残しました。