アリゲーターとクロコダイルの違いは?見分け方や強さ・革の価値を徹底比較の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

生息環境の違いを決定づけているのが、舌にある「塩類腺(塩分排出器官)」の機能差です。

クロコダイル類は機能的な塩類腺を保持しており、体内に取り込まれた過剰な塩分を涙や舌から効率的に体外へ排出できます。これにより、河口の汽水域はもちろん、外洋を数十キロメートル以上泳いで渡ることが可能です。オーストラリアから南太平洋諸島にまでイリエワニが広く分布しているのは、この優れた海水適応力によるものです。

一方のアリゲーター類は、進化の過程で塩類腺の浸透圧調節機能をほぼ喪失しています。そのため、長期間海水に浸かると脱水症状を起こして生命を維持できません。アメリカ合衆国フロリダ州のエバーグレーズ湿地など、淡水河川や湖沼・湿地帯に生息域が限定されているのはこの生理的構造が理由です。

また、耐寒性の違いも特筆すべき点です。アメリカアリゲーターやヨウスコウワニは、水面が薄氷で覆われるような冬場でも、鼻先だけを水面に出して冬眠状態(休眠)に入り生き延びることができます。これに対し熱帯域を中心に適応したクロコダイルは寒さに極めて弱く、温帯以北での越冬は困難です。