アニメーション制作を手掛けつづけるシンエイ動画の圧倒的な演出力も見逃せない。手描きならではのコミカルな身体表現や、キャラクターの感情をオーバーに伝えるカメラワークは、のび太の滑稽さを何倍にも増幅させてきた。
一方で、3DCG映画として大ヒットを記録した『STAND BY ME ドラえもん』シリーズも見逃せない。リアルな質感で描かれたことで、かえってのび太の情けない表情やダイナミックな転倒シーンがシュールな可笑しさを生み出すという予想外の現象が起きた。立体的な映像美と古典的なギャグ表現のギャップが、新たな面白画像の宝庫となった点は興味深い。