ニコチンとタールどっちが体に悪い?依存性と発がん性の決定的な差について分かりやすく解説いたします。専門家の見解をご覧ください。

タールが人体にもたらす最大の被害は、組織の物理的破壊と遺伝子の損傷です。タールは粘着性の高い黒褐色の油状液体であり、喫煙を続けることで肺の奥深くにある肺胞にこびりつき、健康なピンク色の肺を真っ黒に変色させていきます。

タールに含まれるベンゾピレンなどの発がん性物質は、細胞のDNAを直接攻撃して傷つけます。修復が追いつかなくなった細胞が異常増殖を始めることで、肺がんをはじめ、喉頭がん、食道がん、胃がん、膀胱がんなど、全身のあらゆる部位での発がんリスクが増大します。

さらに、肺胞の弾力性を破壊して呼吸困難を引き起こすCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の主原因もタールです。一度破壊された肺胞は現代の医学でも再生しないため、階段を上るだけで息が切れる状態から、最終的には24時間酸素ボンベが手放せない生活へと追い込まれるケースも少なくありません。