警察庁生活安全局がまとめた統計資料によると、近年の日本の行方不明者数の年間推移は、ほぼ横ばいから微増傾向の年間7万5,000人〜8万4,000人規模で推移しています。多くの人が「年間に何万人も消えて見つからない恐ろしい事態」を想像しがちですが、実態を読み解くには行方不明者 警察庁 統計 最新データの詳細な内訳を直視しなければなりません。
失踪に至る行方不明者の原因・理由として警察庁が分類している項目の中で、圧倒的に多いのが以下の動機です。
最も高い割合を占めるのが「疾病関係」であり、全体の約3割に達します。その大半を占めるのが高齢者の認知症による徘徊です。次いで「家庭問題(夫婦不和、虐待、親子関係の悪化)」が約15〜16%、「事業・職業問題(借金、過重労働、解雇)」が約10%、「学業・進路問題」が約3〜4%と続きます。犯罪被害や事件・事故に起因する失踪は全体のわずか1%未満に過ぎず、大半は日常生活の破綻や心身の疾患から生じる「個人の生活上の危機」が引き金となっています。
失踪者の年代別・男女比を見ると、全体の約64%が男性、約36%が女性と、男性が女性の1.7倍近くに上ります。特に働き盛りである40代〜50代では男性の割合が7割を超えており、経済的困窮やリストラ、職場での孤立から逃避を図るケースが顕著です。