最悪の事態は免れたものの、市民生活に多大な不安を与え行政の信用を失墜させた責任は極めて重いものでした。尼崎市は元請けであるBIPROGYに対して指名停止処分を下すとともに、臨時コールセンターの設置や全世帯への通知送付などに要した多額の対応費用について損害賠償を請求し、同社が全額を負担する形で決着を見ました。
尼崎市役所内部でも関係幹部職員らの減給・訓告処分が下され、市長が給与を一部自主返納するなど厳しい処分が相次ぎました。再発防止策として、物理メディアによるデータ持ち出しの原則完全禁止、シンクライアント環境やクラウド閉域網を活用した作業環境への完全移行、再委託先を含めたセキュリティ監査の義務化が徹底されています。
事件を契機に、全国の自治体でも「物理USBの全廃」「多重下請けの厳格な把握」が進み、日本の自治体DXにおけるデータガバナンスのあり方を根本から塗り替える教訓となりました。