さらに事態を複雑にしているのが、国境を越えたマネタイズの動きだ。日本の法律や自主規制が届かない海外のオルタナティブな取引プラットフォームにおいて、これらの絵画のデジタルコピーや、真贋が疑わしい肉筆画とされるものが暗号資産(仮想通貨)で取引されているという。
「買い手の多くは、事件の詳細を知らない海外のコレクターや、単に悪名高いアイテムを所有することに優越感を抱く『ショック・アート』の愛好家だ」と、ネットカルチャーに詳しいジャーナリストは指摘する。規制の網をかいくぐる分散型ウェブ(Web3)の技術が、皮肉にもこうした倫理的に許容しがたいコンテンツの延命に手を貸している格好だ。