近年、北海道警察による組織的な取締りはかつてない厳しさを見せている。夜間の一斉捜索や摘発が頻繁に行われ、不透明な資金の流れや組織犯罪のネットワークにメスが入れられてきた。だが、警察の包囲網が狭まる一方で、手口はより巧妙化・地下化しているのが現状だ。
札幌地方裁判所の法廷で開示される証拠や供述からは、法秩序の隙間をすり抜ける狡猾な手口とともに、罪悪感すら希薄化した現代特有の人間関係の冷酷さが浮き彫りになる。法で裁くことができるのは表層の違法行為に過ぎず、人間の心に生じた倫理の崩壊までは罰することができない。裁判を傍聴するたびに、司法制度の限界と人間の業の深さを痛感させられる。