現場で多発する「アウトな言動」の代表格が、仕事のミスに対する指摘を超えて人柄や出自、能力そのものを蔑む発言だ。「バカ」「給料泥棒」「育ちが悪い」「親の顔が見たい」といった言葉は、業務の改善を促す要素を一切含んでおらず、純粋な感情的攻撃とみなされる。
取材に応じた労働法専門弁護士は次のように指摘する。「能力不足を指摘して改善を求めること自体は正当な業務指示です。しかし、『お前は人間として終わっている』といった言葉を投げかけた瞬間、法的な限度を超えます。近年の裁判実務では、被害者の精神的苦痛に対する慰謝料だけでなく、安全配慮義務を怠ったとして企業側にも厳しい損害賠償責任を課す判決が定着しています」。