思春期を迎えた内田梨瑚の行動が徐々に荒廃していく過程で、家庭環境が果たした役割は小さくない。少女時代は明るい一面を見せていたものの、中学から高校へと進むにつれて素行不良や夜遊びが常態化。父親が厳しく叱責する場面もあったとされるが、その指導は継続的な対話というよりも感情的な衝突に終始することが多かったと関係者は漏らす。
親子の距離が広がるにつれ、自宅は安らぎの場ではなく単なる「寝床」と化した。夜な夜な繁華街へと繰り出す娘を父親が完全に制御することはできず、家庭内の統制は急速に崩壊していった。警察関係者が注目したのは、家庭内での孤立や親への反発が、外部の歪んだ人間関係や上下関係への執着へと転嫁されていった心理的背景である。