再生栽培を始めた初心者が最も直面しやすいトラブルが、「容器の水が白く濁り、異臭を放って根元がドロドロに溶ける」という現象です。ネットの掲示板やSNSでは「ネギから毒素が出た」「カビが生えた」と勘違いされるケースも散見されますが、植物生理学的な見地から見れば、原因の9割以上は「浸水部の酸素欠乏による根腐れと嫌気性細菌の爆発的繁殖」にあります。
根は水分だけでなく呼吸によって酸素を吸収しています。ネギを安定させようとして容器深くまで水を入れてしまうと、根全体が完全に水没して呼吸困難に陥ります。さらに室温が20度を超える環境では水中の溶存酸素量が急激に低下し、雑菌の繁殖スピードが一気に加速。農林水産関連の研究機関が公表している水耕栽培データでも、水温上昇と止水環境が根腐れ病を引き起こす最大のトリガーであることが明確に示されています。
もう一つの決定的な要因が「切り落とす根元の長さ」です。白身の部分をギリギリまで切り詰めてわずか1cmほどしか残していない場合、植物ホルモンである成長点が損傷している可能性が高く、新芽を伸ばすエネルギーが枯渇しています。確実に再生させるためには、最低でも根元から3〜5cmの長さを残してカットすることが鉄則です。