なぜあぶぶ氏の手がけるパロディ作品は、これほどまでに読者の心を掴んで離さないのでしょうか。その理由は、計算し尽くされたビジュアル演出とコマ運びの妙に隠されています。
あぶぶ氏のイラストは、線画自体が非常に整理されており、キャラクターのフォルムを的確に捉えています。視認性が高いため、タイムラインをスクロールする一瞬で「何が起きているか」を把握させることが可能です。そのクリーンな絵柄のまま、後半のコマで予測不能なバイオレンスや不条理が雪崩れ込むため、視覚的な落差が何倍にも増幅されます。
既存のキャラクターが持つパブリックイメージを熟知しているからこそ成立する、高度な脱構築のテクニック。これこそが、数ある二次創作の中でも突出した拡散力を生み出す原動力となっています。