DMMの多角化を支える屋台骨は、驚くほどシステマチックな撤退基準にある。新規事業を立ち上げる際、担当役員やリーダーには大きな裁量と予算が与えられるが、猶予期間は原則として3年。目標とする数字に届かなければ、どれほど有望視されたプロジェクトであっても即座に清算、あるいはピボット(方針転換)が下される。
「失敗しても命までは取られない」と公言する亀山だが、ダラダラと赤字を垂れ流すゾンビ事業には一切の妥協を許さない。成功体験に固執せず、サンクコストを躊躇なく切り捨てる冷徹な意思決定プロセスがあるからこそ、グループ全体が常に新陳代謝を繰り返し、健全なキャッシュフローを維持できているのだ。