なぜ自分を責めてしまうのか?過度な自己批判を止める最新心理学の背景について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。

人はなぜ、誰に命令されたわけでもないのに自分自身を激しく責め立ててしまうのか。臨床心理学の知見では、この現象を進化の過程で獲得された「防衛本能の誤作動」と位置づけている。遠い昔、人類が集団から排除されないために危険を予測し自分を監視していた警戒システムが、複雑すぎる現代社会の人間関係において暴走しているのだ。

アメリカ心理学会(APA)の調査報告でも、現代人が直面する強い精神的疲労の大部分に「内なる批判者(Inner Critic)」が関与していると指摘された。客観的な事実そのものよりも、「自分は無価値だ」と断定する歪んだ認知が先走り、負の感情を際限なく増幅させてしまう。