だが、永田町に漂うのは美談ばかりではない。過酷な日程に追われる議員たちの裏で、常に囁かれるのが「秘書による代筆疑惑」だ。年間数千枚に及ぶ色紙や芳名帳のすべてを、議員本人が執筆することは物理的に不可能な場面も多い。
実際に、かつて政界を揺るがしたいくつかのスキャンダルでは、公文書の真偽を巡って筆跡の一致が争点となった。永田町の舞台裏を描いた最新の政治ドキュメンタリーでも、熟練の秘書が議員の筆跡を完璧に模倣する凄絶なトレーニング風景が明かされ、波紋を呼んだ。だが、書道界の専門家に言わせれば、本人が魂を込めた一筆と代筆とでは、線の「気」の宿り方が根本的に異なるという。