近年、Netflixをはじめとするストリーミングサービスで配信されている音楽ドキュメンタリー番組では、かつてのステージ破壊の裏側が明かされ、大きな話題を呼んでいる。関係者の証言によれば、無造作に壊されているように見えた楽器の多くは、あらかじめ接合部に加工が施されていたり、安価なスペア機材に持ち替えられていたりしたという。
莫大な機材費やツアー予算が動く現代の音楽シーンにおいて、完全に無計画な破壊は稀だ。演出家やクラフトマンが綿密に計算し、安全を考慮した上で衝撃的なビジュアルを作り上げる。夢を壊すようでもあるが、完璧なエンターテインメントを提供するための「プロの仕事」がそこには存在する。