ロックハート城で刻まれた名シーンの歴史は、そのまま平成から令和の日本ドラマ史と重なります。ジャンルを問わず起用され続ける代表的な作品群と、その劇中での役割を検証します。
サスペンスの最高峰であるテレビ朝日系『相棒』シリーズでは、特命係の杉下右京(水谷豊)が対峙する名家や大富豪の邸宅、あるいは隔絶された洋館ミステリーの舞台として幾度となく登場してきました。重厚なライブラリーや広々としたサロンは、心理的駆け引きを映像美として昇華させる空間として絶大な効果を発揮しています。また、日本テレビ系『金田一少年の事件簿』の名エピソード「蝋人形城殺人事件」や、フジテレビ系『謎解きはディナーのあとで』(櫻井翔・北川景子)における令嬢・宝生麗子の華麗な生活圏を描くカットでも、この城の外観と内装が説得力ある舞台装置として機能しました。
少女漫画原作ドラマの金字塔であるTBS系『花より男子』(松本潤・井上真央)では、F4の筆頭・道明寺司が君臨する道明寺家の豪邸やセレブリティの社交場として使用され、視聴者に「日本離れした規格外の大富豪」のイメージを決定づけました。門前にリムジンが横付けされるカットや大理石階段を下りてくるシーンは、ファンの脳裏に今なお鮮烈に焼き付いています。
特撮ジャンルにおいて、ロックハート城は東映『仮面ライダー』シリーズの揺るぎない聖地です。『仮面ライダークウガ』から始まり、『仮面ライダーカブト』『仮面ライダーディケイド』、さらには近年の令和ライダー作品に至るまで、怪人組織のアジトや異世界の居城、宿命の決戦場として登場し続けています。石造りのアーチや冷徹なテラスは、ダークヒーローや強敵の威圧感を際立たせるための最高の背景となっています。